#日記 Day2

朝だというのに、隣の部屋からは酔っぱらった男女の談笑が響き渡っている。
同居人の、異父姉とその彼氏だ。
そんな中、私は目を覚まし、絡まれたくないので起きて早々カフェに逃げる。
210円で何時間でも居座れる某チェーン店、実家より安心できる。
まず実家なんて安心できる場所ではなかった。
母が死んでから、何故か活き活きとしている父と、犬が在るだけであった。
犬よりもカーストの低い、私に居場所なんてあるわけがなかった。
母は、何をするにしても、まず他人の心配をする人であった。

そんなんだから早死にしたのだ。
優しい人ほど、早く死ぬ。やはり人は本能に殉ずる必要があると思う。
だがしかし、解せぬこともある。

母は生涯で20匹以上の猫を世話し、看取ったはずだ。
猫の恩返しとはなんなのか。母にとっての恩返しとは、死であったのかしらん。
私みたいな歪んだ人間を育てていくうちに、疲弊しきっていたのかしらん。
歪むのにも要因がやはりあったのだよ、母さん。色々あったのだ、そう、色々。
ああそうだ、実家というのも父が建てたわけではなく、母が一括で買ったものだった。
登記も母だったはず。じゃあ僕にも所有権はあるわけだ。だが、遺産のお話は、まだされておりません。
権利問題は考えるのが億劫になりますね。
だから仮に、父を信じている、ということにして自分の煩悩を誤魔化しましょう。
にしても、私は自分語りしかしていないなあ。でも日記ってそんな感じなのかなあ。
アフェリエイト目的で知識もそれほどない虚構ニュースを綴るよりはましだよね。
それじゃあ、今日も一日頑張りましょう。